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□A darling person U
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久しぶりの夢を見た
あれは7年前にした『約束』
俺が望んだから見た夢なのか?
確かに昔は望んでいたかもしれない...
でも今は現実で受け入れられないことを知っていて、だから諦めることをしようとしている奴に...こんな夢を見せて諦めるなとでも言いたいのか?
無理だろう...俺は何があっても諦めるしかないと思っているのに...
朝からそんなことを考えて学校に向かう
俺、日向順平は5日前ぐらいから中学1年生だ
何をするわけでもなく、平凡に暮らせればそれでいいと思っている無気力少年。
まぁバスケに対しての姿勢は全然ちげぇけど
「日向じゃん、はよっす」
後ろから現れた男は俺に挨拶をして笑った
「お前か、鈴木」
「優聖って呼べっつったろ!?」
「誰が呼ぶか」
2人でふざけながら歩いていく
俺が名前呼びを渋る理由は2つ
もともと名前呼びは好きじゃない、もう1つは...まぁこれが本当の理由だけど...アイツ以外名前で呼びたくないってのがある
こんなん考えてるってこと自体諦めるってのを否定してるようだけど、これだけは譲れない
俺の名前を呼んでいいのはアイツだけで俺が名前呼びするのもアイツだけだ
それは一生変わらない...
学校につき自分の席に座る
つまんねぇ...元々学校は好きじゃないだけにやる気になれねぇし、どうせならバスケやってたい
アイツが居るわけでもない
いや、いても困るんだけど..なんだかんだ俺は望んでるんだ、アイツがこの学校に居て...同じクラスだと言う事を
いつだって望んでいるのはアイツのことだけだった