boundary of spacetime

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『うっ……ここ…は』


あれ、おかしいな…何も見えない…暗いけどなぜか暖かい
何かの中に居る。

まさか電お…いやいや、考えすぎでしょ自分。
きっと夢だ

そうだ



「起きたみてぇだな。」

『…は?え、何!?』


私を取り囲む空間全体から声が響きわたってきた


『だ、誰?ていうかえ、何!?』


視界が開けてきた。私の見ている景色は、


血の海でした

そこらじゅうに街で見たことがある有名な不良や、チンピラ、おまけに改造バイクなんてものも血だらでバキバキになっていた


そこで手が痛いことに気づいた




『い……まって…そんな、私が!?』

「ちげぇよ!落ち着け馬鹿野郎!いいか、よく聞け」

『ど、どこ行くの?』

私の体は勝手に動き出して、薄暗いトンネルの中へと入っていった

「ここなら大丈夫だろ…」

『!』


突然体が自分に返ってきてその場に転ぶと、目の前で砂が落ちるようなサラサラと音がした

顔を上げると、なんか見たことのある鬼っぽいのが居た


「えー…と、も、モモタロスさんでありますか?」

「おう。俺様がモモタロスだ。」

「ええええええ!?ちょっと待って!それっておかしいでしょ!だってモモはテレビの中の…」


さらにパニックになって泣きそうになっていると、頭にポンと手のひらを乗せられ、砂がざぁーっと落ちてきた

「説明はデンライナーでさせてもらうぜ。ていうか名前知ってんだけど一応テメェの口から言え。」

モモは容赦なく頭をなでるので私は砂まみれになりながらも自己紹介をした

「赤城炉威…です」

「よくできましたと。そんじゃ行くぜ。電車来るから端によけといた方が良いぜ」

「う、うん」


私は言われたとおり、トンネルの端へ行った
すると汽笛の音が遠くから聞こえたかと思うと、テレビでよく見るあの電車が目の前に停った


「ほら入れ」

「はい…」



Let's take Denlainner!
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