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□誕生日
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酸欠になりそう。苦しい。
でも何か気持ちいい。
良太郎は一向にキスを終わらせてくれない。
私が良太郎の肩を叩くと、苦しいのが伝わったのか一瞬だけの息継ぎを許してくれた
「はぁっ」
「吐いちゃダメじゃん」
「だっ…ん」
ダメだ、逃げられない。ていうか何でこんなに怖いのか分からない。
誕生日は忘れてない。プレゼントは忘れちゃった。でもそんなことで怒るような人間じゃない。どうしたんだろう。
ていうかもう終わらせてください
「たすけ、は、んむ…」
「え、ごめんね…?」
「はっ…はぁ…」
ごめんねですって?
「苦しかったよね、ごめん。つい…」
「大丈夫…」
良太郎は優しく抱きしめてくれた
優しいんだろうか
これは優しさでいいんだろうか
「ごめんね、怒ってるよね…プレゼント無くて…」
「…うーん、それはちょっと違うかな?」
「え?」
「会いに来てくれなかったのが悲しかったかな。」
「え、だって今まだ7時だし10時くらいにお邪魔しようかなって…」
「そっか。…ごめんね。多分僕が悪いんだ。……」
「どうしたの?」
良太郎が悪いのは薄々わかってるよ。
良太郎は私を解放して笑った
「一番に炉威に会いたかったんだけど、朝一にあったのがウラタロスだったから…」
哀れウラ。
てかウラが朝一で良太郎に会うから良太郎怖かったんだ。なるほど。
「怖い思いさせちゃったよね…ごめん」
「大丈夫だよ。今日は良太郎の誕生日だから大目に見てあげる。」
「本当に?じゃあ今日は何しても怒らないでね。」
墓穴掘った。
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