boundary of spacetime

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キンちゃんが部屋を去ってからしばらく考えた


なんか、目的が分からなくなってきたぞ…!?


何しにきたんだっけ?


先ず私は(カッコよく言うと)イマジンと人間のハーフなんだよね。
それで何かネオ電王とかになっちゃうし、皆を人間に変えちゃったり…

でも記憶上の物ならなんにでも変えられるんだよね…?
例えば犬…は却下。モモが怖がるからね((笑
猫とか…そう言えば色々見たよね。

ていうかそれよりもキンちゃん分裂が頭から離れないんだけど…どうしよう

あ、本題忘れちゃった、そうそう何しにきたか、だよね…



私はベッドに仰向けに寝転がってため息混じりに呟いた


「何の為にここに居るんだろ…?」

「守るため。じゃねぇの?」

「え!?」


びっくりして飛び起きると、モモが扉をがたがた直してから入ってきた

「モモ…」

「ったく、あの熊公はなんでも壊しやがるな。」

「直してくれてありがとう…」

「おう。邪魔するぜ」


モモは扉を閉めて私が座るベッドの下のカーペットの上に胡座(あぐら)をかいた



「何の為に居るかなんて気にすんじゃねぇ」

「でも…なんか気になるじゃん。存在意義っていうのかな?」


私は一人だけベッドで寛ぐのは悪いと思い、モモの横に枕を抱いて安座した

モモは存在意義ィ?と首を傾げた




「実はな、俺だってたまーにそう考えちまう時もある。」

「そうなの?」

「おう。なんか、カッコ良く戦うだけじゃない気がするんだよ。俺は他にやることあんのかァ?」



モモは…


「モモには沢山やることがあるでしょ?」

「…なんだよ?」

「良太郎を守るとか、ウラ達の相手になってあげるとか、イマジンを探すとか、皆を元気にするとか、
モモにはやることいっぱいあるじゃん。」


それに対して私なんかいるだけでみんなの迷惑。
私が変身すれば皆の命の危険に繋がる

デンライナーの一角を借りて生活してるし、何かよくわかんないけど気絶するし…
憑依してくれないと戦っても多分負けちゃう。
私のかわりに皆が傷ついちゃう。






「なんで私なのかなぁ…」



切実と口から溢れたワード。
今心のそこからそう思った


車窓からは七色の夜空が流れるのが見える



私はパスケースを握り締めた


その手をモモの大きな手のひらに包まれた


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