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□あほ
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まったくなんでこう、俺の周りにはずれてる奴しか居ねぇんだ?


ゼロライナーの寝台車から食堂車へと移動すると、食堂車にはアホ二人が揃っていた。


「動かないで、動かないでよ?」

「だーいじょうぶ!俺は炉威の望みと侑斗の望みならなんだって叶えるから!」

「ぎゃー動かないでって!」


「お前ら何してんだよ。」


「「侑斗ぉ!」」


居候の炉威はデネブにメイクして遊んでいた。何か凄く可愛らしくなっちまってる。


「なんつー顔してんだお前。」

「炉威がメイクしてくれたんだ。どう?可愛い?」

「可愛くねぇ。」

「炉威〜!可愛くないって言われたぁ!



茶番を繰り広げる二人を放っておき、独り、用意された朝食を摂る。うまい。けどいちいち椎茸入れてくるのは止めてもらいたい。嫌がらせにも程がある。

「ああ侑斗、椎茸、ちゃんと食べてね」

「うるせぇな!俺が食えないの知っててこんなに混ぜてんだろ!?」

「侑斗、ちゃんと椎茸食べないと、強くなれないよ?」


炉威はガッツポーズをとって俺を見た。デネブも炉威のマネをして俺を見た。


「は?もう俺は十分強い」

「いやぁそんなことない!侑斗はデネブには敵わないじゃん」

「は!?」

「そうだぞ侑斗、ちゃんと椎茸食べれば、いつかは俺に勝てる日が来る…ぐおあっ」

「フン。どーだ。俺のが強いじゃねぇか」


デネブにエルボードロップを咬まして朝食を摂る。邪魔すんなホント。

炉威に至っては床に寝そべって音楽聞いてやがる。足パタパタさせんな。邪魔。スカートめくれるじゃねぇか。


「デネブーメイク落とそっかー」

「いててて……うん、そうしよう!」


炉威とデネブは寝台車に入っていった。いい歳した男女が寝台車に二人っきりで入っていくもんじゃないと思うが、あいつらはそんなんじゃないだろうと信じてる。


寝台車からは何故か絶叫が聞こえる。何してんだ炉威。


朝食を食べ終わって食器を片付け、寝台車に移動する。寝台車に入った瞬間デネブと炉威に押しつぶされる。


「ぐぉっ!!何やってんだデネブ!!炉威!!」

「助けて侑斗!炉威がキン肉バスターかけてくるんだ!」

「ハァ!?お前に出来るわけねぇだろ馬鹿ッ!」

デネブ越しに炉威の頭をスパンと叩く。


「デネブ強いもん!侑斗にやったら死んじゃうかもしれないけどデネブはきっと無傷だし!」

「言ったなこのやろおぉぉぉぉぉぉぉおお!!」






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