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□誕生日
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寒い冬のある日、部屋でくつろいでいるといきなりドアが開いた
「!?」
「こんばんは。」
「びっくりしたぁ!!良太郎だったのか…っていうか何で私の家知ってるの!?」
私はヘッドフォンをしたまま壁に逃げた
良太郎はにこやかにドアを閉め、鍵を掛けた
こういうの凄く怖いんだけど…
「逃げなくてもいいのに、」
「だって、良太ろ……んむ」
なんか怖いんだもん、と言おうとした瞬間、良太郎は目の前に膝をついて私の顎に指を添え、キスをしてきた
「今日、なんの日だか知ってるよね?」
「し、知ってるよ。」
私は良太郎を見上げた
すると良太郎はニヤリと片方の口角を釣り上げた
「プレゼント、貰いに来たんだけど…」
「プレゼント……私なんにも用意してない!どうしよう!!良太郎になんて言えば…!!」
「炉威、僕目の前にいるよ。」
「はっ!!…どうしよう良太郎」
キスされて頭がおかしくなっちゃったのかもしれない
私は良太郎から顔を逸らして財布を見つめた
「炉威、何も買ってくれなくていいよ。」
「でも、ン」
またキスで口を塞がれる。
そして良太郎は私の腰に腕を回した
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