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□おはようございます。
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朝…
いつもなら自分の部屋の天井が見えてカーテンの間からさす日差しに目をつぶる。
ふかふかな布団とお気に入りの毛布を名残惜しく引きはがしベッドを出る。
今日も途中までは同じだった。
日差しに目がくらみ何故か頭もくらくらがんがんしてさて起きて紅茶でも飲もうと布団をはがすと何だか人の気配がする。
左右左。
見て気付いた。
…ここは私の部屋じゃない!
私の左にはブッダさん、右にはイエスさんがいる。
ブッダさんは真上を向いて聡明な顔立ち。綺麗だなぁ…。
少し見とれているとブッダさんが目を瞬きした。
ビクッとしていると、
「あ、名無しさんさん、おはようございます。」
「あ、おはようございます。」
「調子はどうですか?」
「少し頭が……、あの何で私ここに?」
「覚えてないんですか?」
「はい…」
ブッダさんの話は凄く分かりやすかった。
私はビールを飲んで酔って寝てしまったらしい。
こたつで寝ると風邪をひくので布団を二枚くっつけて真ん中に私を寝かせたらしい。
ああ、何てバカなの…
「本当にご迷惑を‥」
半分泣きながら言う。
人様の家うんだらの前にここは男性二人の部
屋。
そんなところでうかうか眠りこけるなんて‥無防備というか自分の警戒心の無さに泣けてきた。