おお振り

□頑張れ僕らのクソレフト
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花「まずストレッチからなー!」

モモカンがいない時の代行はやはり花井の仕事。ちゃんと指示も出します。キャプテンだもの。

水「三橋ー!一緒にやろー!」

今日こそは、と勢いよく三橋の方にかけよる水谷文貴(フルネーム)はいつも妨害にあって三橋とストレッチを組んだことがない。その妨害をしているのはもちろん…

阿「クソレは一人でやってろ。三橋、来いよ」

阿部隆也、その人である。

三「あ、う…」

水「ひでぇ!だいたい組体操は一人じゃできないから!組むもんだから!てかクソレってまだ言うのー!?」

ぎゃんぎゃん騒ぐ水谷をよそに、阿部は三橋を連れて離れた場所でストレッチを始めていた

栄「はいはい、水谷は俺とやろーなー」

見るに見かねた栄口、周りの迷惑も考えて水谷のフォローに入ります

水「栄口〜!俺悔しい!」

栄「そうですね〜」

フォローに入るのも毎度のことなので、水谷の愚痴に対する返事もだんだん適当なものになってきた。が、水谷本人は気づかない。

水「俺だってたまには三橋と組みたいっつーの!だいたい何で田島はいいのに俺はダメなんだよ…」

栄「田島は純粋に組体操やるけど水谷はヨコシマな気持ちがあるからじゃないの?」

世界の栄口は優しい顔してさらりと剣をつきつける。

水「ヨコシマって何だよー!」

栄「じゃ、下心?」

水「下っ…!お前、俺を何だと思ってるんだよー!」

栄「何って…水谷、三橋の事好きなんじゃないの?」

水「……へ?」

栄「へ?って、違うの?なら何でそんなに三橋と組みたがってんの?」

水「それはホラ、阿部が三橋と組ませてくれないから…?」

栄「いやだから、組ませてくれなくても他に部員いるんだし、そこまで気にする必要ないんじゃないの?」

水「…えー?俺が…三橋を?」

水谷の思考回路はショート寸前。セーラー○ーンを呼びたいくらいである。

栄(なんだ、自覚なかったんだ)

花「おーい!皆いったん集まれー!」

その時再びキャプテンの号令がかかり、水谷の思考は野球へ戻された。

けれどこの日、水谷は家に帰るまでに人を2・3人轢きかけ、オマケに電柱に5回はぶつかったらしい。

水谷の自覚まで、あと少し。


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