ギアス

□生まれた日の温もりを
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「スザク」

「ん?どうしたのルルーシュ」

春うららかな午後。暖かな日差しが降り注ぐ部屋の中でルルーシュとスザクは2人して本を読んでいた。

「お前、何かして欲しいことはないか?」

「…どうしたの急に」

突然のルルーシュからの問いかけに戸惑うスザク。普段こんなことを言う人じゃないから、何か裏があるんじゃないかと思ってしまう。

「別に…俺がお前に何かしてやりたくなっただけだ。だから何か言え」

「って言われても…」

やっぱりよくわからない。
でも、せっかく何かしてくれると言うのを断るのももったいない。裏があるとしても今は考えないでおこう。

「スザク?」

「う〜ん、何でもいいの?」

「あぁ。俺にできることならな」

「だったら…膝枕がいい」

「膝枕?」

てっきり、デートしようだの何か買ってくれだのと言われると思っていたルルーシュは拍子抜けした。

「うん、膝枕」

「本気か?」

「本気だよ?ダメだった?」

「いや…お前がそれでいいなら」

「もちろん」


ルルーシュの膝に頭を乗せ、膝から伝わる暖かさにうとうととしかけた頭で、やっぱり何かあるのかと考える。

(あぁ、そうか…今日は…)

僕の、誕生日。

祝ってくれてありがとう、なんて言えば君は恥ずかしがってこの心地よい時間が終わってしまうだろう。

(一眠りしてから、ね)

今はまだもう少し、君の暖かさを感じていたいから。

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