おお振り
□M君が見てる〜ミハシクンガミテル〜Ver.阿部
1ページ/2ページ
青空が広がるグラウンドの下、頭脳派キャッチャーの阿部は難しい顔をして何か考えていた。練習中である今、端から見れば野球の作戦でも考えているように見えるのだが。
(三橋のやつ、今日はいつもより熱っぽい目でこっち見てないか?
何か言いたいことがあるんだったら言えばいいのに…にしても、心なしか目が潤んできたような…まさか、あいつが言いたいことって!あ〜もうわかったよ、お前が言えないなら俺が言ってやる!)
「三橋!結婚しよう!」
「う…えぇ!?」
「おーい、そーゆーのは後でやってくんねー!?」
早く続きがしたいとばかりに口を挟む田島様。勇者です。
「そ、そうだぞ阿部。何をトチ狂っ…いや、思ったのか知らねぇがいきなり結婚はないだろ。」
田島様の助けを借りて諌めるキャプテン、花井のツッコミどころは阿部に対する恐れでズレていた。
「何言ってんだ、三橋があんだけ俺を見てたんだぞ!?お前らも見てただろ!」
「投手が捕手を見んのは当たり前だろー?」
「そんなんじゃねぇ!三橋!一緒にいたいんだろう!?結婚しよう!」
「無茶苦茶だ…」
田島様に正論を説かれてもノンストップな阿部を止める術を花井は持ち合わせてはいなかった。
実はくしゃみを我慢してただけな三橋の返事はご想像におまかせ。
あとがき→