Novelette
□ Angel or Devil
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「総悟、お前の初仕事だ。
あの娘を迷わないように連れてきてあげてくれ。」
それは近藤さんからのせめてもの気遣いだった。
どうして…どうして…!
あの娘はシアワセになれなかったんでィ…
俺ァ祈ったぜ?
シアワセを祈った。
それでも神様は聞き入れてくれなかったんですかィ?
小さな願いも聞き入れてくれないんですかィ?
俺は娘のもとへ行った。
悲しくて悲しくて、とても辛かった。
天使なのに、
天使だから何もしてやれなかった。
私情なんざはさむことすら許されねェ。
これほど人の感情を理解したくねェと思うことはない。
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