Novelette
□Angel or Devil
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今、近藤さんが俺に言ったことは承諾できねぇ。
「トシ、しばらく総悟と一緒に行動してくれないか?」
なんで俺がアイツと仕事しなきゃなんねーんだ。
「近藤さん、悪いが他のやつに頼んでくれねぇか?
俺は自分の仕事で手一杯だ。」
「そのことは承知している。
だが、これはトシにしか頼めねぇんだ。
それに、総悟がいたほうが仕事もはかどるだろう。」
近藤さんは俺らの局長だ。
ものの言い方からして何か考えがあっての発言のはずだ。
あまり気が乗らないが、そうなると仕方ない。
「近藤さん、あんたは何か考えがあっての決断だろ?
それなら俺は了承だ。」
近藤さんの表情はそのことを物語る。
「(いや、別に大した考えはないけど…)
そうだ、俺には考えがあって、このことをトシに頼んだ(はずだ!きっとそうだ!)」
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しかし今、近藤さんの考えが俺はよく分からなくなってきた。
総悟は仕事を平気にサボるし、働いたかと思えばもっとやっかいなことにする。
こいつは悪魔か?
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