エゴ
□ポッキー
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「ヒロさん、ポッキーゲームしませんか!?」
「…………はぁ?」
2011年11月11日。
野分曰く、今日はポッキーの日らしい。ポッキーの日と言えばポッキーゲームだ、と言って聞かないのだ。
「…お前なぁ……」
呆れて声も出ない。
大体、何故ポッキーなんだ。1が並ぶなら、もっと他にあるだろうが。ほら、例えばトッポとか…って何も変わらねぇ―ッッッ!
「…ヒロさん?」
分かっている、皆まで言うな!
「…で?何でいきなりポッキーゲームなんだ」
ギロリと睨み付けても、あいつはにこにこと上機嫌に笑うだけだった。
「だって、ヒロさんとポッキーゲームしてみたかったんです」
駄目ですか?
「…っ」
そんな顔で、そんな落ち込んだ表情で、言うなよ。
ああ、結局。
「仕方ねぇ……今回だけだからな」
「…はい!」
俺は、思った以上に『野分バカ』なのかもしれねぇな。
お前の笑顔ひとつで、こんなに胸が暖かくなるんだから。
終われ。
ほぼ関係ないポッキー。
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