エゴ

□ポッキー
1ページ/2ページ


「ヒロさん、ポッキーゲームしませんか!?」

「…………はぁ?」

2011年11月11日。

野分曰く、今日はポッキーの日らしい。ポッキーの日と言えばポッキーゲームだ、と言って聞かないのだ。

「…お前なぁ……」

呆れて声も出ない。

大体、何故ポッキーなんだ。1が並ぶなら、もっと他にあるだろうが。ほら、例えばトッポとか…って何も変わらねぇ―ッッッ!

「…ヒロさん?」

分かっている、皆まで言うな!

「…で?何でいきなりポッキーゲームなんだ」

ギロリと睨み付けても、あいつはにこにこと上機嫌に笑うだけだった。

「だって、ヒロさんとポッキーゲームしてみたかったんです」

駄目ですか?

「…っ」

そんな顔で、そんな落ち込んだ表情で、言うなよ。

ああ、結局。

「仕方ねぇ……今回だけだからな」

「…はい!」

俺は、思った以上に『野分バカ』なのかもしれねぇな。

お前の笑顔ひとつで、こんなに胸が暖かくなるんだから。




終われ。

ほぼ関係ないポッキー。

.
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ