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□第一話[降りかかる業火]
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[第一話]降りかかる業火
9月28日13時30分
すぐ側にある青い空と白い雲、そして後ろから襲い掛かってくる敵機。
そう、今は空中戦の真っ只中だ。
俺は敵機を振り払おうと思いっきりレバーを左に傾け急旋回。しかし敵機は後ろにピッタリ付いて離れない。
『クソッたれ……!!』
そこでバレルロールしてようやく敵機の後ろに付くことが出来た。
「……っ!!」
敵機が慌てて振り払おうとするがもう遅い。
目標をロックしてトリガーを押し込む。
『野郎!!食らえ!!』
無数のバルカン砲が敵機のエンジンに着弾し………
《よし、そこまでだ。二人とも、帰投しろ。》
撃墜のブザーと共に管制から訓練の終了が告げられる。
「くっそーっ!!また負けたぁ〜」
無線から悔しそうな声が聞こえてくる。
コイツはロイス。同じ部隊の仲間で、パイロット育成所からの腐れ縁だ。
今日もいつも通りうるさい奴だ……。
『コレで5戦全勝だ。帰ったら一杯奢りだな。』
「あぁ、分かってるよ!!ちくょうめ!!」
『早く帰ろう。14:30からのブリーフィングに遅れたら隊長に殺されるからな。』
「それはマズイ!!急ごう!!」
そうして二機は基地へ帰投した。