Poem

□貴方は…
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凛とした貴方の瞳は
まるで、氷のようで
冷たさを秘めていたけど
私は、思うの
貴方は、誰より優しいから
冷たいんだど


いつも、貴方は眉間に皺を寄せて
怒鳴ってばかりいたけど
人一倍 人に厳しく
人一倍 人に優しく
そして、
人一倍 自分に厳しくしていた貴方には
多くの「仲間」と、
多くの「同士」が集っていました


大切な人を守る為に
誠の武士となった貴方
その刀の振るう姿は
鬼神の如く荒々しく
蝶のような優雅さがありました


人を護る為の刀だけど
人と自分を刀で傷つけているから
頬に流れる
その血が
貴方の涙のように見えました


大切な人を失って
貴方は初めて涙を見せました
強がっている
その背中は
いつもより小さく
震えているように
見えました
貴方は強いのに弱い人
触れたら消えそうな
危うさがありました


最期の時も貴方は
誠の武士の姿でした
華に抱かれて
土に還り
今は、
空から見ていますか?
いつか会えると、
そう信じて…

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