novel

□女子高生リナの1日 B
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質問部屋とは、その名の通り、生徒が質問するための部屋であり、1つの部屋がいくつかの細かいパーテーションで区切られている。パーテーションは壁のように背が高く、各スペースが狭い密室のようになっている。


向井先生は空きスペースが記入されている箇所をドアの前のホワイトボードで確認すると、部屋の隅のスペースへ入っていった。


各スペースには、長机とイスが2つ並んでおいてある。


「さ、始めようか」


促され、リナもイスに座る。


「ここなんですけど…」


「あ、これはね…」


向井先生は、わかりやすいように丁寧に解説してくれるけれども、リナは向井先生に見とれて、解説が少しも頭に入ってこなかった。


(教科書ばっかりじゃなくて、こっち向いてほしい…。まつげ、長いな…。先生の唇…とってもキレイ…)


ふいにキスしたくなった。


「…ってなるんだけど…って、…神崎さん、聞いてる?」


そう言って、向井先生が顔を上げ、リナの方を向いた瞬間、キスをした。
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