novel

□社内旅行 E
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映画のように情熱的で激しいキスだった。


息もうまくできないほど舌を絡ませあう。

意外に肉感的な西川係長の舌と唇の巧みな動きに絵梨は体の力が抜け、立っていられなくなってきた。




突然、遠くから声が聞こえてきた。



瞬間的に唇を離し、息をひそめて声の方向を確認する。

課内の誰かの声だった。数人の声がだんだん近づいてくる。



急にぐいっと、絵梨は西川係長に腕を引かれ、声と反対の方向へ早足で歩き出した。


小走り程度の速度で、廊下から誰もいないロビーを駆け抜け、外へ出た。


旅館の門をくぐり抜け、真っ黒な夜の海へ向かってほとんど走るようにどんどん進んだ。



打ち寄せる波の音と砂浜をザンザンといく二人の足音だけが聞こえる。



月明かりだけが光る暗闇のなか、周囲からテトラポットが積まれた死角になる場所で立ちどまり、係長は絵梨を見据え、もう一度口づけてきた。



舌が入ってきたかと思うと、片手で乱暴に浴衣の帯をほどかれ、一瞬でそのまま砂浜に押し倒された。



浴衣の前が上から下まではだけ、係長は絵梨に覆い被さると、首筋に唇を這わせた。


唇だけで甘噛みするように肌をついばみ、女の匂いを確かめるように鼻を押しあて、耳から鎖骨、肩へすばやく滑らせてくる。


背に手をまわし、ホックがはずされると、欲望を爆発させるように激しく胸を揉まれた。


強く揉まれながら乳首を舐められ、甘噛みされ、音も立てずに吸われる。

口と片方の手で両方の胸を同時に攻められたり、両手で鷲掴みされたり、本能のままに弄ばれた。


女の裸体に興奮した目の前の男はたまらなくセクシーで、触られていることより、荒い息で性欲を露わにする目の前の男そのものに、絵梨は濡れた。



やがて、乳首を噛んでいた唇は下に降りていった…
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