novel
□私の幼なじみ【後編】
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アキラがうちに来たあの日から数日経ったある夜…。マミナはずっともやもやとしていた。
(一体あれは何だったんだろう…写メ、悪用されたらどうしよう)
不安な思いがめぐった。
(あーもう考えても仕方ない。直接アキラのとこに乗り込んでやるんだからっ)
そう思い立ち、両親に気づかれないよう家を出て、隣のアキラの家に向かった。
インターホンを押すと、返事もなくいきなり玄関のドアが開き、アキラが立っていた。
アキラ「…こんばんは。どしたの?」
いきなりアキラが出たのでなんと言っていいかわからず、無言でアキラを睨みつけた。
アキラ「入れば?」
中に通され、アキラの部屋に。途中リビングが見えたが誰もおらず、どうやら家にはアキラ一人なようだ。そのことにマミナは不安を感じ、部屋へ入るのに怖じ気づいたが、でももう引き返せない。
アキラの部屋に入るやいなや、マミナはアキラに詰め寄る。
「どういうこと?」
アキラ「何が?」
「何が、て、こないだのこと…。私、起きてたんだから…」
そこまで言うと、具体的にどう責めていいかわからず黙ってしまった。
するとアキラはふっと笑い、マミナに一歩近づく。
マミナはどきりとし、後ずさりする。
(アキラ…なんか怖い…。こんなに背高かったっけ…)
アキラは口元こそ笑っていたが、眼鏡の奥の瞳は鋭く光り、まるで獲物を狙う獣のようだった。