夢・・・

□辿りつく
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『…バタバタバタ』

遠くから、すっごい足音が近づいて来て、その音が消えるか消えないかの瞬間に

『ぴんぽーん…べしゃ…っ…うおぉっ、わぁっ』

な…なんか、ドアの外が賑やかなんだけど…。

笑いを堪えながら、外できっと妙な態勢になっているであろう人に気を使いながら、ゆっくりとドアを開ける。

「はぁ…はぁ…、時間ぴったりでしょうっ?」

肩で息をしながら、眉間に皺を寄せてニヤリと私を見て笑う。

そんな人に思わず、小さく吹き出して

「そうだねー」

と、答える。

なんとか、態勢を整えたその人は満足そうに頷きながら行きましょうか?と言わんばかりに笑顔を作って、手を差し伸べる。

もう、30分も前に準備万端だった私は、玄関に置いておいたお気に入りのかばんに詰め込んだ美術展のチケットを持って、お気に入りのサンダルに足を入れる。


「どうして、こんなところ来たいなんて言うんですかぁ?左折左折右折左折、左折ばっかりだったじゃないですか!?」

なに、微妙に泣きそうなんだろうこの人。

また、笑い出しそうなのを我慢してとりあえず
「ごめんね?」

と、言って置く。もちろん顔は落ち込んだような表情を作って。

「いや、何、別に左折が悪いんじゃないんだよ。」

もちろん、今度はこの人が慌てる。

すぐ興奮するくせに、凄く優しくて、凄く気遣いが出来て、すぐ落ち込んで、そしてまたすぐ興奮する人。

見てるこっちの方が忙しくなるくらいに、コロコロと表情が変わって、ポーカーフェイスには程遠い人。

この人なりのポーカーフェイスなのかも知れないけれど。あんまりにも、コロコロ変化するこの人が見えなくて、惑わされて、深みにはまっていく。

好きだなぁ…。

いつのまにかそう思ってて、いつのまにかこの人を見つめてた。

一歩前を進みながら、真剣にいちまい一枚の絵を見ていくその人が急に止まるから、大きな背中に鼻をぶつける。

「ひゃっ、急に止まらないでよー」

「あ…ごめん。急に「好きだなぁ」なんて言うから、俺も好きだよって言おうと思いまして。え?もしかして絵の事だった?」

真っ赤になってそう言うこの人に負けないくらい……私の顔は赤いはず。

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るか様!こんなもので良ければどうぞ(汗)

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