夢もよう

□10月
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ひらひら

ひらひら…ひら

葉が足下へ落ちてくる。

またひとつ季節が過ぎて
新しい色に染まり始める

「秋だぁ」
独りごちてため息をふぅっとひとつ。

子どもの頃はわざと落ち葉をガサガサと蹴りながら歩いたりしたっけ。
ちょっと、道の端に寄って重なる落ち葉をガサガサと踏んでみる。
心地よい乾いた音が足踏みに合わせて聴こえるとなんだか頬が緩んでくる。

「楽しいじゃないか」
「さーかーいー!!」
「はいはい、すぐ追いつきますよ!」

足に伝わる落ち葉の感触は少し名残惜しい。
「でも、足下ばかり見てられないんですよ。俺達はね」

前をみると仲間が呆れ顔でこっちを見てる。
あいつ等に置いて行かれるわけにはいかないですよ。

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