ぱっと思い付いたことを徒然なく書き綴る、まぁ言ってみればネタ帳。個人的に好きだったり、あとは面白かったら小説になるかもです(笑)
◆銀魂×魂喰いみたいな 


職人が神楽、武器が銀さんの場合



「ホォァチャアアアア!!」

「くっ、重い・・・っ!」

神楽の握りしめた純白の日本刀が唸り、彼女自身の戦闘力もプラスされてか、凄まじい勢いでマカへと襲いかかる。
ガキンガキン、鈍い音をたて互いの武器をぶつけ合う。それを受け止めるマカの腕はそのたびに痺れ、とても反撃に移れない。

ダンッ!

地面を削る勢いで跳躍した神楽は、一瞬敵の姿を見失い呆気にとられたマカへとその凶刃を叩きつけようと腕に力をこめる。

「ミンチにしてくれるアルぅううっ!!」

「うわぁっ!」

間一髪。
髪の毛を僅かに持っていかれながらも、マカは紙一重の差で避けた。瞬間、凄まじい衝撃波と共に暴風が吹き荒れ、地面に巨大なクレーターが生まれる。

「は、ははっ・・・」

《すっげぇ馬鹿力・・・っ》

武器のソウルと共に体に走った戦慄に顔を強ばらせる。おおよそ可憐な少女が繰り出す威力ではないそれのショックに立ち直るまもなく、神楽は体制を整える。

「ちぃっ!逃がしたアルか。次は当てるから直立してるといいねぐらばぁっ!!」

そうしておおよそ少女が出すような声ではない奇声をあげて、彼女はばたんと地面に倒れた。
いつの間にか、握りしめていた白銀の日本刀が人の形を成し、職人である彼女の後頭部を蹴り飛ばしたのだ。その証拠に神楽の後頭部には巨大なたんこぶがぷっくりと。

「いったいアルっ!なにするアルか銀ちゃん!」

「なにすんだはこっちのセリフだ!!見ろ!銀さんの頭、血で真っ赤!!なんででしょーか!」

死武専教師だと言っても通じる若い白髪の男は名を銀時。彼はダクダクと勢いよく流れる額の赤色をびしぃっ!と親指で指差す。
神楽は心底考えて考えて考えて、そして頭の上に電球を産み出して男に指を指す。

「痔ネ!」

「額に痔ができるかぁあああ!ついでにお尻のほうにも痔はありませんっ!!」

すぱーん!
また小粋の良い音が鳴り響き、神楽は頭を押さえて悶絶。

「攻撃のたびに俺に魂の波長ぶちこみやがって!いってぇんだよ!
あと日本刀を鉈か棒切れみてぇに振るうな!刀は引いて斬る得物!固い地面に叩きつけたらおもっくそ俺にダメージあんの!」

「へー大変アルな」

「神楽ちゃーん、キミが頑張ってくれたら銀さん痛い思いしねぇんだけどな」

「いちいち煩いアルなぁ、これだから大人は汚くてねちっこくて嫌いヨ」

「俺だって胸なしつんつるてんは嫌いだっつーのくぴゃっ」

言い切る前に声が歪む。見れば神楽が男の首をほぼ180度反対に捻っていた。

ギャアアアアッ!

響き渡る悲鳴。
ごろごろとのたうち回る銀時にマカとソウルはどうすることもできなかった。あえて言うなら苦笑か。
ただの授業演習。しかしこの二人と当たるとこんなふうに模擬試合がぐだぐだになってしまうのだ。

魔刀職人、神楽。
そのパートナー、魔刀、銀時。

ふたりは火力は最強クラスの死武専がほこる武道派の一組である。

2011/07/04(Mon) 20:09

[コメント書込]

[戻る]
[TOPへ]
[カスタマイズ]



©フォレストページ