短編
□クリスマス
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今日はクリスマス…
憂鬱な一日だ
恋人がいる奴はデートだし
友達はみんなどっか出掛けてるし
両親はルンルンで出掛けていった
久しぶりにデートだそうで
街はクリスマスでテンションが上がっているが僕は家で一人寂しく年賀状を書いている
「あークソっ。寂しいなぁ」
何故か寒くなってきたので窓の外を見ると雪が降っている
しかもそれはちらほらという感じではなく吹雪みたいな状態で風情も何もない
「初雪に願い事をしたら叶うって誰かが言ってたよなぁ。よしっサンタの代わりに願い事したれ。誰かが来ますように」
そう願った瞬間雪が光った気がした
「って僕は何をしてるんだ。さっさと年賀状書き終えよ」
「こんにちは〜」
そう思って机に向かって年賀状を書き始めようとすると窓から白いワンピースを着た髪の長い可愛い女の子がやってきた
「えっえっ誰?」
「はじめまして、雪の精のティルって言います。貴方の願い事を叶えに来ました」
「冗談だよな…」
恐る恐る僕が聞くと
「冗談ではないですよ。貴方が初雪に願い事をしたので私が叶えに来ました!」
何かルンルンで答えられた
「はぁ、じゃあお引き取りください」
「えっ?願い事は?」
「願い事は君に帰って貰う事」
そう言うとティルは泣きそうになって懇願する
「お願いします。願いを叶えさせてください」
「なんでそんなに願いを叶えたいの?」
ため息まじりに聞くと
「貴方の願いを叶えると私の願いが叶うのです」
「まったくしょうがないなぁ。まぁ年賀状は明日でもいいか。じゃあ僕の願いは君と今日一日出掛ける事」
「わかりました!えいっ」
そう言うとティルは普通に外に出られる恰好になった
「じゃあ僕もコートを取ってくるよ」
「あの何て呼べばいい?」
「真木都って呼んで」
それからティルと一日中遊んだ
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