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□*DOG or CAT??*
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カーテンから漏れる朝日が、眩しい。ぱちりと目が覚める。目の前の最愛の人は長い睫毛を伏せて寝ている。その右腕をボクは独り占めしている。
変な態勢で寝たのか、体がヘンだ。
んーっと体を伸ばす。

「ん?」

何か違うぞ?
恐る恐る自分の腕を見てみる。
毛?純白の毛に包まれてる。手のひらは肉球が。
「え?え?なにコレ?」
まるで、犬かネコだ・・・。
ボクは顔面蒼白になった。
毛に覆われて、分からないだろうけど。
声も出せない。
「ワンワンワンワン」いうのか「ニャンニャンニャンニャン」いうのか、怖くて声が出せない・・・。
あたふたしてると、ヒロの腕に捕まる。やぁぁ、バレちゃうよ!!
「・・・ダイスケ、今日は元気だなぁ・・・あばれんなよ。」
【ねぇ、驚かないの?】と聞いてみたけど、にゃーにゃー聞こえるだけで、言葉にならない。
ヒロは慣れた手つきで、ボクを引き寄せ、撫でてくれた。
「にゃーん」
至福のトキ・・・て、ボク大介だよ!!
そんなボクをよそに、ベッドから飛び起きて、キッチンに向う。
その後ろ姿をしなやかな体で追う。
「にゃーん、にゃーん、やにゃーん」

『せっかちだなぁ、だいちゃんは。』
愛しそうにこちらを見る。床に、コトンとブレードを置く。キャットフードだ。おそるおそる食べてみる。【意外とおいしい
にゃーと発した。

する事が無くてヒロをよそ目に、ティッシュの箱を漁りだして、ちらしちゃう。電話のうえに乗って寝てみたり。最後にはソファにカリカリ爪をたててみる。


ソファに座ってテレビを見てるヒロは口笛で、ボクを呼んだ。
駆け寄って、ソファに飛び上がる。ヒロの膝の上に飛び乗る。
『もう、ダイスケは甘えん坊だなぁ
引っ掻いたり甘噛みしたり舐めたり、思いっきり戯れた。
『ダイスケ喜べ!今日は、ランチは外に行くぞ。』
【何でランチに?】
「にゃ?」
『キャットカフェに行くぞ。』
【噂の!嬉しい】
「にゃーにゃー」
『お前の好きな、ネコ用イチゴショート、食わせてやるからな!!』
【ホント!?わーい!しあわせー!!】
ヒロの膝で暴れ回る。
『こらこら!あばれるな、あばれ・・・』





カーテンから漏れる朝日が、眩しい。ぱちりと目が覚める。目の前の最愛の人は長い睫毛を伏せて寝ている。その右腕をボクは独り占めしている。
まず最初に自分の腕を見てみた。ボクの腕だ。手のひらにも肉球はない・・・。

夢だったんだー!!
ぎゅうぅっとヒロを抱き締めた。
まだ寝ていたヒロは、
『わわわ・・・。』
驚いて飛び上がる。
『どしたの?だいちゃんは。』
『ボクを触って。「浅倉大介」だよね?』
ヒロはおでこや頬や唇にキスして、最後にぎゅっとして、
『確かに、オレのだいちゃんだよ?間違いなく、「浅倉大介」だよ?』
よかったぁ・・・。
夢で。
『だいちゃん、どしたの??』
不思議そうに覗き込む。

『ヒ・ミ・ツ

『え〜〜〜。あ、だいちゃん、口のまわり、何か付いてる。』
『え?え?』
口元に手を添える。
さっきの、何かがついてる・・・


キャットフードだ。あはは。
なんで。



口を拭い、ヒロを大好きなボクは、またぎゅううって抱き締めて、顔を埋め、こう言った。

『ヒロが大好きにゃん』ヒロは苦笑した。





でも、ネコカフェのイチゴショートは食べたかったなぁ





*********
あとがき

工藤静香のアルバムにこんな内容の、歌がありました。内容が可愛かったのでイメージさせてもらいました。
ヒロって、ワガママ子猫だいちゃんになっても、可愛くて堪らないのね・・・。
変な話でごめんなさい。

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