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□SPISY SUGAR JEALOUSY
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『ヒロのバカ!!』
ボクは今、非常に機嫌が悪い。たった今、雑誌のインタビューを受けてきたトコロだ。
『え?え?何よ、そんなに怒っちゃって・・・』
ヒロはナニがナンだか解らない顔をしてる。
『わかんないなら、それでいーよ!』
一緒に歩いていた、ヒロを追い越して、スタスタと歩く。
あわてて追いかけてくるヒロ。
『ねぇ、オレ大ちゃんに、何か悪いコトした?』
『した。』
・・・ボクを嫉妬させたんだ。
でも答えてあげない。
『何?何?教えてよ??・・・でなきゃ謝れないよ。』
ヒロが優しく聞いてきた。それでもまだ気持ちが治まらない。
無言で居ると、ヒロはため息をついて、今日はこれからこんな調子じゃ一緒に居られないね、と少し低い声で、ため息をつき、
『オレ、今日は別々の行動とるから。』
と、ビルから出ると反対方向に向かって行った・・・。
あーあ、怒らせちゃった。ああなるとヒロは怖いんだった・・・。今日はランチ後、ペットショップに行く予定だった。でも、ヒロも悪いんだぜ。

ボクは、他愛のないあるヒロの一言に、やきもちをやかせたんだ・・・。


ボクは、トボトボと、自分のマンションに戻って行った。

やきもち、やきすぎたかなぁ・・・。
ベッドにバタンと倒れる。あんなに優しいヒロが、あんな態度を取るなんて。
ごめんなさいの気持ちが湧いてきて、涙がポロリと落ちてきた。反省しきり。

しばらく寝てしまったみたい。

そうだ!お隣さんの部屋で待っていよう。
合鍵をつかって、ヒロの部屋にはいっていった。まだ帰ってきてないみたい。

もう7時だったていうのに、まだ日が長い。いつの間にか、巨大なミッキーに顔を埋めていた。


気配を感じ、後ろからキュッと抱きつかれて、目を覚ました。
大好きなヒロ。

僕がヒロに謝る前に、ヒロからチュッとキスしてきた。
『何で大ちゃんが怒ってるか解らないけど、大人げないことしてゴメン。』
真摯な瞳で見つめられる。そんな、ヒロは謝らなくていいのに・・・。ただの、ボクのやきもちなんだから
『ボクこそ、謝らなきゃならないんだ。ボクが勝手に、ヒロにちっちゃなやきもち、やいてたんだから。』
ヒロは心当たりがないかみたいで、ポカンとしてる。
ちゃんとヒロの瞳を見て話す。
『インタビューのトキあったでしょ。』
『うん。』
『あの時すごく自然に「女の子に告白するときも・・・」ってサラリと言いのけたから、やきもち、やいてたんだ・・・。』
何故か泣きそうになり、ヒロの顔が見れなくて、しゅんと、下を向く。

ヒロはボクを抱き締める腕に力を込めて、
『そっか。そのことか。オレ、大ちゃん、傷付けちゃったね・・・。ごめんなさい。』
『ボク、女の子じゃないよ?』
まだ目を伏せたまま、そう言った。
ヒロはボクのアタマにこっつんこしてきた。
『オレの好きなのは素のままの大ちゃん。拗ねてるときも、小悪魔なときも、例え、やきもちやいてても、泣いてても、男の子でも、大ちゃんが可愛いんだ。』
『本当に?』
『本当だよ』
ヒロはボクが抱いていた巨大ミッキーを引き剥がす。ボクの前に来て、
『やきもち、やいてくれたの、嬉しかった。それだけオレのコトを、愛してくれてるんだな、って。』
そのヒロの言葉に嬉しさが、はらり、と涙になっておちてゆく。
『オレも愛してるよ。』
耳元でささやく。余計に泣けちゃうよ、ヒロ・・・。
『オレもミッキーに嫉妬してるし。』
笑いでオチをつけてくれるヒロ。本当に優しい。

『お腹減ったろ?焼き肉行こうぜ!!』
何も起きなかったように。2人して、焼肉屋さんに向かった。


小さなやきもち、2人の愛のスパイスになるかもしれない。


*あとがき*
咲夜の設定では、ヒロとだいちゃんは隣同士のマンションってことになってます(笑)
これは某音楽雑誌のインタビューにて、ヒロがわざと(に聞こえる)「女の子に・・・」て言ったの見て、だいちゃんに嫉妬を妬かせたかっただけです。そして最後は甘甘でだいちゃんの好きな牛肉を食べさせるフォロー上手なヒロ゚+。(*′∇`)。+゚

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