雑食

□この一瞬を逃さないと言わんばかりに、
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※微(?)エロ注意



「科学部?」
「あぁ、そーいえばあった様な気がするな…。」
「その科学部からなんか怪しい液体を貰ったんやけど……すみちゃんどう思う?」
手嶋瞳様という紙がペットボトルに貼付けてあって、中の液体は何とも言えない感じ。
「…なんか怪しいな」
「でも、めっちゃ飲みたいねんけど」
「……飲むんやったら家で飲んだ方がいいんちゃう?」
「そうするわ。今日親おらんし!」
そう言って部活の帰り道で別れたのが夕方。そしてそれから2時間程たった。
自分の部屋で学校の宿題をしていたらこっそり部屋に置いていた電話の子機が鳴った。瞳から。
「もしもし?」
「すみちゃん?」
子機の向こう側から聞こえたのは瞳より少し低い男の人の声。
「……どちらさまですか?」
「あぁ、ごめんウチ、瞳。」
「瞳?声低くない?」
「色々あってさ。今から〇×公園で会われへん?」
「いいよ。」
ジャージのポケットに手を突っ込んで、徒歩で公園に向かう。
公園には少し背の高い男の人っぽい影があった。
ゆっくりと近づくと、顔が見えてくる。
「ひ、とみ…?」
「すみちゃん!」
ぎゅううと抱きしめられる。
「え、ちょ、背いきなり高くなったくない?声も低いし…」
「あの緑の液体飲んだらこうなってん」
「え、……じゃあさ、今瞳は男?」
「…そうなるかな?」
内心凄く焦っている。今日は金曜日だけど、部活だってある。でもいきなり身長が伸びて声も変わっていたら皆おかしく思うだろう。

「ど、どうすんの?」
「…とりあえず明日は行く!」
「行く!?」
「やって、明日には元に戻ってるかもしれへんし」
「でも…」
「やからさ、直るまですみちゃんと…普通のカップルでいたいねん」
「瞳……うん、分かった」
改めて気づかされた、ウチと瞳は恋しちゃいけないという事実。
「澄香…、」
抱きしめる力を強くすると、激しく唇を奪う。深く入ってくる。くちゅくちゅ、というリアルな音が聞こえる。息が苦しかったけど、嫌ではなかった。
「ひ、とみ…!ひとみ、瞳…!」
名前を繰り返す。この時間が名残惜しいと言わんばかりに。

「澄香…ごめんな。ウチが女の癖に愛してるせいで…。」
「ううん…瞳のせいじゃないよ。それに、ウチも瞳の事好きやからさ。」

ゆっくりと、優しくて短いキスをした。
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性転換ネタ
あれ、なんかおかしいぞ?

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