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□彼岸花
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 ▼長編
 ▼重め(?)の話になるかと思
  われます
 ▼R-18、流血表現有り
 ▼モブ、シキイザ表現有り
















 「折原は今日も見学か」


 プールサイドで体育の担当教
 師が手元のノートに何かを書
 き、生徒達は指示に従ってプ
 ールに入る。

 臨也はプールサイドの日陰に
 腰を降ろし、クラスメイト達
 をじっと見ていた。


 楽しそうに泳ぎ始める者、だ
 るそうに嫌味を言う者、誰の
 水着が似合うだの、細くてい
 いなだのと談笑する女子。

 折原臨也は、それらの人間を
 分け隔てなく愛し、観察対象
 として見つめていた。


 だが、臨也がプールに入らな
 い理由は、単に人間観察がし
 たいからではない。


 実際は、粟楠会との取引で負
 った体中の傷がばれないよう
 にするためだった。


 初めて関わった粟楠会の人物
 は、四木という男だった。

 その筋の者ならば誰もが知る
 彼は、白いスーツの似合う細
 身で何処か謎に包まれた男。


 高校生で顔の良かった臨也は
 、粟楠会の連中によく体を買
 われた。今でも怖いし、男を
 相手にするということには、
 未だに慣れない。

 慣れてたまるか。


 そんなことを考えていると、
 臨也の他に見学する一人の男
 の姿が目に入った。


 平和島静雄。


 ただでさえ目立つ金色の髪が
 、太陽に反射して一際輝いて
 いた。

 なんとなく。なんとなく重い
 体を上げ、臨也は彼の元へ向
 かった。


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 ずっと書きたかった長編…!
 これからモブイザ表現わんさか
 になると思うので、苦手な方
 はお逃げください

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