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 「何だって俺がノミ蟲の手当
 てなんかしなきゃなんねえん
 だよ」

 静雄は自分の頭をくしゃっと
 かき乱す。嫌そうな態度をと
 りながら、臨也の後頭部をめ
 がけて氷袋を投げつけた。


 ぱしゃ



 「あ…………」


 静雄が投げた氷袋は、臨也の
 頭に当たり、そのまま破けて
 中の水や氷が飛び散った。


 「っ……!冷た……っ」

 臨也はその冷たさに目を冷ま
 し、自分の肩あたりにある破
 けたビニール袋と、自分の回
 りに散乱する氷を見た。

 「…わ、……悪ぃ……」


 流石の静雄も、罪悪感を感じ
 たのか、寒そうに凍える臨也
 に近づいて氷を拾う。臨也の
 膝にのっていた氷を取ろうと
 、手をのばしたときだった。


 「触んな………っ!」


 臨也は静雄の手を思い切りは
 ね除けた。

 「!?何すんだよ…ったく人
 が折角拾ってやったのによ」


 静雄は不服そうに言って、自
 分の拾った分の氷を洗面所に
 投げた。数秒手につかんでい
 ただけで、その冷たさで手は
 真っ赤になっていた。


 「人に氷なげといて良く言え
 るね…っ」


 臨也は服の中に入ってしまっ
 た氷を取るために、制服のボ
 タンを外す。
 髪はびしょびしょで、前が裸
 けた状態。息を切らして凍え
 る臨也は、とても色っぽかっ
 た。

 「////……っ」

 「何だよ、…、ちょ、何で赤
 くなってんの!?」


 氷を袋に詰めていた臨也の手
 から、スルリと袋が落ちた。

 ベッドに上半身を起こして座
 っていた臨也の、半分裸けた
 制服をつかむ。


 「シズちゃん、!?」


 「いいから、お前上脱げ!」

 「ひゃ、…っ体、拭いてく
 れるの…?」


 「うるせえな、俺は寒そうだ
 な、って思ったから…」


 「そりゃ寒いよ!制服が冬服
 の時期に、頭から氷水かぶっ
 たんだからね!!」


 静雄は、臨也の制服を脱がし、
 腕あたりからタオルで吹いて
 いく。


 「ん、シズちゃ…くすぐった
 い」

 「我慢しろよ!……///ってか
 あとは自分で拭け」


 「まだ右腕しか拭いてないじ
 ゃん!……あーあ、残念だな
 あ、優しいシズちゃん超レア
 だったのに」

 「や、優しくねえ」


 静雄が口を開いた瞬間。静雄
 の唇に、臨也の唇が触れてい
 た。

 「!?…////な、な、!」

 「レアなシズちゃん見せてく
 れたご褒美」


 臨也は静雄の襟を掴み、再び
 深いキスをする。

 「っ………ん……」


 静雄は目を閉じているが、臨
 也はいつもと変わらない目付
 きで静雄を見る。静雄は、頬
 を紅潮させ、息があがってい
 る。快感と、いきなりキスさ
 れた事への驚きで、体に力が
 入らなくなっている。

 「……っはぁ……はぁ」

 長い、深いキスが終わる。
 

 「シズちゃんかわいい」


 「……っはあ!!??」





そう、それは
 ある日の保健室 
   






 翌日、静雄と臨也が仲良く並
 んで帰ったという噂が、学校
 を騒然とさせたのだった。






 ‐‐‐

 臨静なのか、静臨なのか、、

 エロ乙女臨也さん受けな話に
 しようと思った結果がこれだ
 よ!←

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