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□間接キス
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 夏の暑い日。
 現在、臨也マンションのクー
 ラーはぶっ壊れ中。



 「あつい」

 臨也はくるくる回る黒い椅子
 の上で、くるくる回っていた。


 「暑い暑い言ってっから暑く
 なんだよ」

 「シズちゃんなにそれ。お父
 さんみたいだね」


 臨也のマンションには静雄が
 遊びに来ていた。静雄はソフ
 ァに座って、オレンジジュー
 スを飲んでいた。

 「ってかシズちゃんオレンジ
 ジュースって。ガキかよ」

 「…………」

 そう言われた静雄は、怒りを
 こらえてオレンジジュースを
 飲むのを止めた。

 「もうやだ。なんでクーラー
 壊れんの?」

 「日頃の行いが悪ぃから罰で
 も当たったんだろ」

 「シズちゃんだって本当は暑
 いくせに」

 「おれは日頃の行いがいいか
 ら寒いくらいだぜ、あー今日
 も寒いなあ」

 全く嘘をつけていない静雄を
 みて、臨也はくすっと笑って
 、静雄のとなりに座った。

 「…なんだよ?」

 「寒いんでしょ?あっためて
 あげる」

 臨也はそういうと、静雄にぎ
 ゅーっと抱きついた。

 「な、離れろっ!///」

 顔を真っ赤にしながら、静雄
 は臨也を引き剥がした。


 「付き合ってるんだしいいじ
 ゃん!シズちゃんつまんない
 」


 臨也は何気なしに、机の上の
 オレンジジュースを飲んだ。

 「あぁあああ!!!!!」

 「?」

 「それ…俺が飲んだやつ」


 「え」

 静雄は頬を紅潮させる。
 オレンジジュースはまだ半分
 残っていたが、何と、まあ。
 臨也は全て飲みほした。


 「ごちそうさま」

 「お前…間接…っキ…キ」

 「間接キス?」

 「言うなぁぁあー!!」






それは甘い夢



 クーラーがぶっ壊れるのも、
 たまにはいいかな。と思った
 臨也さんでした。









 ‐‐‐

 果たしてこれを臨静と呼んで
 いいものか。

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