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 ●静雄宅



 来るまでの周りの視線がこの
 上なく痛かったが、静雄は諦
 めていた。

 意識を失っている臨也を自分
 のベッドに寝かせ、静雄は頭
 を抱え込んだ。

 「何だって俺の家にノミ蟲野
 郎がいんだよ!!…って連れて
 きたの俺か…」


 どうしよう!!!!
 世界で一番嫌いな奴がここで
 寝てる!!!何で連れてきた
 んだよ俺!

 うーうー唸っていると、その
 ノミ蟲が目を覚ました。

 「!!…ようノミ蟲………」

 「……シズちゃん…?此処ど
 こ?」

 殴り殺したい衝動に駆られて
 静雄が振り向くと、そこには
 眠そうに目を擦りながら首を
 かしげる臨也がいた。

 (何だこの生物は?臨也なの
 か?ありえねえ!)


 臨也はベッドから上半身だけ
 を起こし、だるそうにこちら
 を見つめている。

 「うわ……駄目だ…」

 その時。
 臨也はベッドに再び倒れこん
 だ。顔が真っ赤で、肩を上下
 させながら汗をかいている。

 「お前……熱あんのかよ?」

 「うん……だから今日は見
 つかりたくなかったのに…」

 臨也は息がかなり苦しそうだ
 った。汗に濡れた髪が、やけ
 に色っぽい。

 「大丈夫なのかよ!?」

 「シズちゃんが心配してくれ
 るとか気持ち悪……」


 臨也は大丈夫なのかという問
 いには答えなかった。

 「お前死にそうだぞ?」

 「あは、死ぬかもね」

 「冗談だ!お前そういう事言
 うなよ!」


 あからさまに動揺しはじめた
 静雄を見て、臨也は顔を歪ま
 せる。

 「いつも…死ねっていっぱい
 言うくせに……っ」

 「…な…っ!?おい!」


 臨也は泣き始めてしまった。
 さらに動揺する静雄は、とり
 あえず自分のシャツの袖で臨
 也の涙をぬぐった。

 「な、、何で泣き出すんだよ
 ノミ……じゃなくて臨也」


 「だって…おれ…シズちゃん
 好きだから…ぅ…っ」


 (はぁぁぁあぁ!!!???)


 「死ねって…いうから…」

 「ああ゙ああ!意味わかんねえ
 !もう泣くなよ!!」


 静雄は膝をつき、ベッドの中
 で泣きじゃくる臨也の上半身
 を起こし、抱き締めた。

 「シズちゃんんん」

 「お、俺は…別にお前のこと
 …嫌いだから死ねって言って
 る訳じゃ…ねえし、」


 「俺のこと、嫌いじゃない…
 …?」


 上目遣いで見上げてくる臨也
 に、恥ずかしさで思わず目を
 そらしてしまう。

 「………」

 コクリとうなずいたのを、臨
 也は見逃さなかったようだ。


 「し……シズちゃあぁあん」


 うわーっと再び泣きじゃくる
 臨也。静雄はそんな臨也の頭
 をくしゃっと撫でると、優し
 くキスをした。


 「///………」

 「わ、悪い……つい…」

 「いいよ……」

 「え……?」

 「シズちゃん、」


 熱があり、赤かった頬をさら
 に紅潮させ、臨也は口を開い
 た。





 「シてよ」










惚れぐすり







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 新羅が風邪ひいた臨也に渡し
 たのが、実は惚れ惚れ薬だっ
 たというお話?

 相変わらずgdgdですごめんな
 さい;;涙目

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