テニスの王子様部屋
□*距離
1ページ/8ページ
青春学園中等部。
二年に上がると同時に、転校してきた。
親の仕事の都合で、引っ越したものの、今までの学校では少し遠いと父親が心配して、近場の此処に来た。
私には嬉しい限りだけれど。
最初はどうなるかと思ったけれど、皆優しくて。
私はすぐに溶け込む事も出来た。
それに、此処には知り合いが居る。
「周助!」
「ああ、茉鴉夢。どうしたの?」
青春学園中等部テニス部の天才、不二周助。
親同士が仲良くて、昔から仲良かった。
兄妹みたいな関係。
私は周助が好きなんだけれど。
「見掛けたから声掛けてみた」
「ふふ、そうだったんだ」
いつも笑みを浮かべている周助。
この柔らかい雰囲気に癒される。
「そう言えばね、裕太この間赤点だったらしいよ」
「珍しいね、赤点だなんて」
「ほんとにね」
私は元々、聖ルドルフが近くてそこに通っていた。
周助の弟の裕太も同じで。
何度裕太に相談したことか。