□標的201
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ジルとオルゲルトがいなくなり、さっきまで火災が起きていた南地点。


そこにベルとフランの死体がそのままだった。


が、それはまるで霧の様に2人の体を消していく。


そしてその瞬間、地面から本物のベルとフランが現れたのだった。




「霧の幻覚か?」

「当たりでーす」




どうやら殺られる前にフランが幻術を使ったらしい。


その証拠に彼らの体は泥や葉っぱしかついてないのだ。




「ミー達、眼ん玉ボンッ!!っとか飛び出して相当スプラッタな死に様だったと思いますよ」

「てんめー…、戦えよ!!」

「ゲロッ」




匣兵器を出さず、幻術を使ってしまったせいでジルを逃がしてしまった。


ベルは腹癒せなのかフランを蹴り飛ばす。


もうカエルと同化してるのではと言えるぐらいフランはカエルになっていた。




「仕方ないじゃないですかー。
実際センパイコウモリの炎喰らってグロッキーだったんですしー」

「てめーが匣兵器出さねーからだろが」

「ミーのせいですかー?」

「ったりめーだろ!!」




蹴られたフランの言い方は遠回しに助けたんだから勘弁してくれとも聞える。

結局フランのせいになってしまったが。


だが、フランは正直見てみたいと思ったのは確かだと言ってきたのである。




「怒りんぼのうちのボスですよ。
ヴァリアー内暴力凄まじいし、いつも威張ってるけど、本当に強いかなーって思うんですー」

「弱かったらオレがとっくに寝首がいてるっての」

「でもセンパイのアホ兄貴とどっちが強いか見てみたいじゃないですかー」





土や葉っぱを落とす中、フランはさっきの事を詳しく話してきた。


それを聞いてベルは当たり前の様に答えるが、
ジルとどちらが強いのかと言われると、真剣に考え始めたのだった。


しばらく考えたベルが出した答えは………




「ししっ、同感♪」





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