□標的199
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ベルとフランの前に現れた人物。


それは殺したはずの双子の兄のジルだった。

殺したと思っていたベルはジルの登場に非常に困惑していた。




「確かセンパイ兄弟は殺したって言ってましたよねー。
あいつ幻覚なんかじゃないですかー?」




目の前にいる双子の兄を見てフランはベルにそう聞く。

が、フランは術士なんだからそれを見破るのが仕事だろと言われてしまう。


まさに正論を言われてフランはその仕事を始める。




「多分幻術(その手)の小細工はしてないと思いますねー。勘ですけどー」

「勘かよっ」

「幻術見破んのって超高度なんすよー」




フランが言うには自分の師匠も結局最高は勘だと言っていたと言う。


だからあれは本物だと思われると言う。


頼りないフランにベルは信じているかはわからない。


するとそれに気付いたのかジルがベルの名前を呼んできた。




「疑うのも無理はねーがオレは偽物でもそっくりさんでもねーぜ。
だって…お前と左右対称にあるハラのアザと…お前がつけたこのキズが証拠じゃね?」




ベルに見せたのは、へその緒の近くにある三日月方のアザと無数のキズがある体。


それを見てベルはやっと本物だと信じ始めてきた。





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