魔法

□しかたがない奴!
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「はあ」

わたしがいつものように本を読んでいると、
後ろにいた彼はおおきなため息をする。

彼はセブルス・スネイプ。
スリザリンだけどいい奴(と、少なくともわたしは思ってる)はわたしの方をじと〜と見つめた。


何、何かあったの?


不思議そうな顔で見つめ返すと彼は思いっ切り眉間にシワをよせやがった。



「おまえの頭は3才以下か。」


「・・・なんでそうなるのさ!」


わたしは何ひとつおかしい事してない!


「もう16を迎えるという奴が絵本を読んでるなら、
誰でもいいたくなる。」


ここは魔法学校の図書館だというのに、わたしの机の上には児童向けの本だけが山づみになって乗っていた。



「いいんですー絵本はわたしのオアシスなんですー」



頬を膨らましていれば、彼は「しかたのない」と呆れながら、持ってきた大量の本を机にドンと置いた。



カタンと静かに椅子が後ろに動いて彼は隣にすわる。


(そういうセブは魔法薬学ばっかじゃん!)


本の表紙は似たものばかり。しかもなんかどう見て難しい!

良くこんなの見れるなと思いつつ、
すでに本の世界に入っている彼を盗み見て、「しかたないなぁ」と心の中で小さく笑った。



全くしかたがない奴!
(隣に並ぶ絵本と魔法薬学)

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