長編
□俺の居場所
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なぁ…
俺はいつからこんな暮らしになった?
抜け出せない…
たとえ抜け出したとしても
提供される居場所なんざ
どこにもない
だから俺は従順に従う
だから俺は人を斬る
もう俺はいくつの人の
血を浴びただろう?
いつのまにか習慣になっていたと思う
あの刀で人を斬る感覚が
手にしみ込んでいて
もう
後戻りなんざできやしねぇ
---…
「ねぇッ?おじさん誰?僕のお母さんは?お父さんは?」
「君の…君のお母さんとお父さんはね…」
---…殺されたんだよ
「ウアアアアアアアアアアアアアアアアアッッ!!!!!!!!!!!!」
「ッ…ハァハァ…またかよ…いい加減やめてくれよ」
また幼い頃の思い出が
蘇ってくる
今俺を引き取ってくれた奴に初めて
出会ったころだ
親父とお袋の敵討のようなもんで
奴に刀の使い方とかならってるつもりだったのに
ことごとくはめられて
違う道にその強さを使用された
「ふざけんなッッ!ったく…」