BLEACH-side story-#1(仮題)

□#5 Verso of absorb
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ゴォォォ……

虚閃の柱もやがて無くなり、激しい霊圧と共に煙が立ち込めていた。

「ゲホッ、ゲホッ……あれ、俺…無傷だ…!!」

一護がゆっくりと目を開いた。
だが煙で何も見えない。

「一体どうなってんだ…」

煙が徐々に消えてきてだんだん前が見えるようになってきた。

「なッ……!!」

一護は目を見開いた。

一護の前には一人の影が…


「いやぁ、危なかったっすねぇ…」


緑の羽織りに緑の帽子…
下駄…

「う…浦原さん!!何でこっちに…!!」


……パァン!!

浦原喜助が斬魄刀、紅姫で出した赤い壁― 血霞みの盾が割れ、そこには口から煙を出した虚の姿が見えた。

「話は後っす。」

虚が浦原目がけて突進してきた。

「真っ正面からなんて…甘いっすよ…」

浦原が直前で紅姫を振った。

赤い斬撃が虚を一刀両断し、虚はその場に倒れた。

「ふぅ。」

浦原がしばらく虚を見つめていた。

「ありがとう浦原さん…」

一護がゆっくり立ち上がった。


「…やはりな……。」
浦原が虚から目線を反らし、巨大虚へと向きを変えた。

「どうして浦原さんがこっちにいんだよ?教えてくれよ」

一護が浦原に詰め寄った。

「…この巨大虚は…かつて私が研究していた物だからっす。」

浦原は巨大虚を見上げて続けた。

「色々な材料や虚を使い、霊圧を組み合わせて…私は虚の巨大化を実際に行える一歩手前までいきました…」

「虚の巨大化……」

一護は巨大虚を見上げた。

「しかし…それは危険な行為だと私は知りました。なぜなら……


…それと同時に虚の能力の領域を大幅に越えてしまう恐れがあったからです。

……私は安全性を考えて実験を途中で中止しました。


……だが… 遅かった。」

「…どういう事だ?」

「私は作りかけの虚を断崖に完全に封印しました。しかしそこで私は大きなミスを侵していた…

…虚自体を封印しても……原料の霊圧が微かに取り付いていた…


その霊圧は長い年月をかけて覚醒し、やがて巨大虚の霊子を自ら作り始めた。


そして、巨大虚は完成した…

巨大虚は自らの能力を使い、拘流を弾き飛ばし…

そして何かの拍子にこっちに送られた。」

「浦原さんが研究してたんだろ?だったらあいつを消す方法を……」

「いや…。私は元々能力が上がっても大虚程度の物だろうと考えていました。それに巨大虚は私が土台を作りましたが後は自然に作られていっただけです。


だから……巨大虚がどんな能力を使うかも……消す方法も分からない。」

「…だったらどうすればいいんだよ…!!」

「それを解くために……私はこっちに来た。」


「そうじゃよ一護。」

突然、一護の後ろから違う声が聞こえた。
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