BLEACH-side story-#1(仮題)

□#3 The ability of absorb
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確かに仮面に当たったはずだった。
しかし手応えが無かった。

「なッ……!!」
剣八の斬魄刀は仮面にのめり込んでいた。
まるで水の如く波動をうちながら斬魄刀は仮面にどんどん入っていった。
「くそッ…!抜けねぇ……」
入るのは水に入れた時と同じくらい速かったが、抜こうとするとまるで凍ったように動かなくなった。
それどころか、しばらくすると剣八が抜こうとする力より入る力の方が強くなり、少しずつ剣八ごと巨大虚に引きずり込まれていった。


その様子を日番谷と乱菊は見ていた。
「隊長…!あのままでは斬魄刀と一緒に吸収されてしまいます!!」
「あぁ分かっている!松本ッ!ここは頼んだぞ!」
「はい!」
日番谷は二、三歩歩くとすっと消えた。

現場では隊員や、やちるがあたふた慌てていた。
隊員達は何度も戦いに行こうとしたが、やちるはそれを止めた。
下手に手を出して斬魄刀が吸収されてしまったら大変だからだ。

そこへ、瞬歩を使った日番谷が一瞬で現れた。
「けけけけ剣ちゃんが…!」
やちるが涙ぐみながら言った。
日番谷は斬魄刀、氷輪丸を抜くと剣八の元へ突っ込んでいった。
剣八の斬魄刀はすでに巨大虚の中へと消えかかっていた。
「おい、斬魄刀を放せ!一緒に吸収されるぞ!」
剣八の腕も徐々に引き込まれていった。

「剣ちゃー―――ん!!帰って来てー!!」

やちるの大きな叫び声が響いた。

剣八はやっと斬魄刀を放した。
剣八の斬魄刀は完全に吸収されてしまった。

まだ間に合うかもしれない……!!
日番谷は氷輪丸を大きく振った。

「霜天に坐せ!氷輪丸!!」
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