BLEACH-side story-#1(仮題)

□#1 序章
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瀞霊廷内―織姫とは別の廊下を、一人の男が歩いていた。

彼もまた、一護や織姫と同じ現世の人間だ。
彼の名は石田雨竜。
滅却師の生き残りで、霊子でできた弓矢を武器とする。
また、現世では手芸部の部長を務めており、手芸の腕前で彼の右に出る者はいない。
彼の着ている特有の服も雨竜特製である。

雨竜が廊下を歩いていると、前から慌ただしく誰かが走ってきた。
凄まじい霊圧が雨竜を襲った。
「この凄まじい霊圧は…!!」
雨竜の予想は見事的中した。

「おい!お前、一護の仲間だよなぁ?一護がどこにいるのか知らないか?」

そこには、十一番隊隊長更木剣八の姿があった。
戦闘能力がトップの隊の隊長というだけあり、剣八は大の戦闘好きである。
強大な霊圧の持ち主であるが、全隊長の中で唯一卍解に至っていない。
斬魄刀に名が無く、その弱点を突かれて一護に負けた。

「どうして黒崎を探してるんですか?」
「一護が良くなったらしいからな、さっそく命の獲り合いをしようと…」
剣八がそう言ったので、雨竜は苦笑いした。
実は雨竜も、一護の見舞いに行くところだったのだが剣八に一護の居場所を教える気にはならなかった。
せっかく治りかけているのに、また元通りにさせる訳にはいかない。

「さぁ。でもさっきあっちの方で見かけた気がします。」
と適当に言って、後ろの方を指さした。
「おぉ、そうか。」
と言って剣八はまた慌ただしく走っていった。

隊長って暇なものなのか?と疑問に思いながら、また雨竜は歩きだした。

しかし、また新たにもう一つ疑問が生まれた。
そういえば、いつも背中にくっついてた副隊長がいなかった!何でだ…?二つの疑問を抱えながら、雨竜は歩いていた。
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