BLEACH-side story-#1(仮題)

□#1 序章
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瀞霊廷内―

そこには一人の少女の姿があった。
現世メンバーの一人、井上織姫。
マイペースな性格からは想像できないが、学校での成績は上位に位置する。
織姫が鼻歌を歌いながら廊下を歩いていると、前から一人の死神が歩いてきた。

「乱菊さん!」
「あ、織姫ちゃん!どこ行くの?」

その女性死神は十番隊副隊長、松本乱菊。
いつも勝手な行動で隊長を困らせているが、副隊長というだけあってその実力は確かだ。
乱菊は何やら箱のような物を抱えていた。

「私、黒崎君に会いに行こうと思って探してるんだけど…。黒崎君見ませんでしたか?」
「さぁ見てないわねぇ。そういう時は、落ち着いて霊圧を探ればいいのよ。」
「あ、そうでした。ありがとうございます!」
織姫は頭を深々と下げ先を急ごうとしたが、ふと乱菊が持っている箱に目がいった。
「乱菊さん、それ何ですか?」
「これ?これはねぇ…」


「…八ッ橋?」
箱に書かれていた三文字を織姫はゆっくりと読んだ。
「これって、現世の京都ってとこの有名なお菓子ですよ!これどうしたんですか?」
織姫がびっくりした様子で叫んだ。
乱菊は織姫のオーバーリアクションに満足したらしく、自慢気に言った。
「さっき恋次からもらったのよ!今隊長のとこに持って行ってあげようと思って!織姫ちゃんも一緒に来なさいよ!」
「え…、でも私黒崎君探してて……」
「早く早く!!」
こうして、織姫は一護探しを中断するハメになった。

「ま、いいか!」

織姫は遥か先にいる乱菊の後を急ぎ足で追っていった。
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