BLEACH-side story-#1(仮題)

□#6 Enemy's attack turn
1ページ/5ページ


「唸れ!灰猫!!」

……ドサァ!!

「やめておけ松本、霊力の無駄遣いだ。」

日番谷と乱菊、剣八とやちるはうごめく巨大虚に苦戦を強いられていた。
と言っても二人の隊長の斬魄刀が無くなった以上、迂闊に手も出せず、成すすべがなかった。

「何かあいつから斬魄刀を取り戻す方法はねぇのか!!」
「剣ちゃんどうするぅ〜…?」

……ゴォォォッ!!

「!!」

突然、巨大虚が凄まじい霊圧を発した。
霊圧の渦が巨大虚の前に集まっていき、円を描いている。

「……お、おい!?あれを見ろ…!!」

日番谷が突然何かに気付き、叫んだ。
霊圧の渦の中心が徐々になにか暗い空間へと続く穴になっていった。
やがて完全に穴は開き、巨大虚の前に大きな黒い穴ができた。

「何だァ?あれは!!」
「剣ちゃん何あれ〜!!暗くて中が見えないよ〜」

……ゴォォォッ!!

突然、また巨大虚が霊圧を発し瀞霊廷が音をたてて揺れた。

…とその時、急に巨大虚の体が下から凍りついていった。
そして、巨大虚の目が青白く光り、また凄まじい霊圧を発した。

辺りを冷たい冷気が漂っている。

「これは……!!」

日番谷はすぐに理解した。

その冷気は―


―氷輪丸のものだという事を。


「隊長!!これは…」

「あぁ…氷輪丸のだ。一体どうなってんだ…!!」


……カチカチ…

「……なッ!!」

気づくと日番谷の足は凍りづけになっていた。
そして日番谷の視線が巨大虚に移された瞬間だった。

「はッ…!!」

日番谷は目を見開いた。

「来るぞ!!」

日番谷の目線の先には冷気でできた竜の姿があった。
竜は真っ直ぐ日番谷たちの元へ突進してくる。

…ビュン!!

ぎりぎりのところで瞬歩でかわした。
が……

……カチカチ…

「うッ……」

「松本!大丈夫か?」

「はい……大丈夫です」

乱菊はかわしきれなくて腕に攻撃をかすめ、腕が凍りづけになっていた。

「…氷輪丸の能力を使えるという事は…氷輪丸と一体化しているという事か…?」

……ゴゴゴゴ…

また凄まじい霊圧が辺りを包んだ。

「また来るぞ!!」

氷輪丸の竜が巨大虚の前で渦巻く穴から凄いスピードで出てきた。

「穴……から…?」

その様子を見ていた日番谷はさらに眉間にしわを寄せ、何かを考えていた。

「穴… よし、やってみる価値が無い訳でもないな…」


日番谷は何かをひらめくと、氷輪丸の竜をかわし、穴に向けて突進して行った。
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ