小説
□口下手な君
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銀時と土方いつもながらに口喧嘩をしていた時の話だ。
「万年金欠天然パーマメントが。」
「ハッ。税金泥棒に言われたくないね。」
「俺だってパフェにジャンプっつーガキくせぇ奴に構ってる暇はねぇんだ。消えろ。」
「ガキって、おま……。マヨネーズは大人の味なのかコノヤロー。マヨネーズなんてコレステロールの塊じゃん。あんなもん食べ物じゃ無いね。」
「てめぇの糖分はどうなんだ?メタボになるぞ、馬鹿。」
にや、と嫌らしい笑みを浮かべた銀時。こういうときはろくなことが無いとは分かっていたが今更遅い。
銀時は、さぞ可笑しそうに言い放った。
「なんだよ、その馬鹿にヤられてアンアン啼いてんのは誰だよ?可愛いお前の姿をみんなに見せてやりてぇな。『アッ、アッ…ぎんときィ、……イク…イっちゃう……』ってさ。」
土方は自分の顔に血液が集まるのを感じた。
銀時はずるい。
自分が主導権を握っているからって……、自分だって乱れてるじゃ無いか。
しかし銀時が言ったことは事実だ。
イク姿を見せるのはやっぱり抵抗があったし、先にイク事に羞恥心を感じた。
だから、いつも自身の下半身を隠そうとしたし、銀時にもイク事を知らせているつもりだ。
土方自身でも信じられない程身体は敏感で、息を吹き掛けられただけでも快感が駆け巡るのがわかった。
その度女のような声をあげたり、びくりと大袈裟に震えたりしてしまうこの身体の順応さ!
最終的に俺は散々善がってしまうという事もあった。
だから……言い返す言葉が無い。
しかし認めるのも嫌なので、土方は必死に言い訳する。
「お前が教えろって言ったからだろッ」
嘘だけど。
「俺は気が飛びそうなのをつなぎ止めて、知らせてやってんだよ。感謝しろ。」
嘘だけど。
銀時がまた笑みを深くした。
「ふ〜ん。気が飛びそうなくらい、感じちゃってんだ〜。」
―――――ッッッ!
顔が熱くなってる。自覚しても止められない伝導。
銀時は自分の唇をペろりと舐めて、一気にまくし立てた。
「土方君が、後ろでそんなに感じてたなんて知らなかったよ〜。…あ、だから中に出した時も嬉しそうな顔するんだ!お前、俺が初めて中出しした時、イってたもんな。濃いのがぴゅーぴゅー出てたから。止めてあげるのが大変だったよ〜?指で抑えたらまた感じるみたいだし、舐めたらもっと出て来たモンね、コレ。お前のザーメン、多すぎだし。どんだけ玉でけぇんだよ。オナニーの時だって大変だろ?出たら止まらないんだからよゥ。もしかして今も垂れ流し!?えっろーッ」
――――――ッ
人が気にしている事を………
確かに量は多いし出つづけるけど、止まるに決まってんだろ!
なんだか先にイクなと言われている様にも感じて、少し心臓が締め付けられた。
だからこそ、強く否定した。
はずだった。
「んにゃ事、ねぇよッ!」
…………シーン。
「噛んだ…?」
銀時の言葉によって気のせいでない事が判明。
俺は激しい後悔に襲われた。