BL-禁断-
□美しい草原に居るかのよう
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とある日の放課後、いつものように千石を俺の家に呼んだ
恋人同士の俺達だが、学校が違う為に会えるのは放課後しかない
だから、こうやって千石の隣に居られるのも、この時間しかない
口に出して言わないが…千石と居る時が1番安らぐ
そう思っていると、ふと視線を感じて千石の方を向いた
じーっと俺を見つめている
「アーン?何見てんだ」
「ねぇねぇ、跡部くんの目って青いじゃん?やっぱり周りも青く見えるの?」
コイツは…いきなり何を言い出すかと思ったら
「…バカかテメェは。そんな訳ないだろ。だったらお前は周りが緑に見えるのか?」
「見えないなぁ…」
俺の言葉に“そうえばそうか”と言うような表情で俺を見る
そんな千石を呆れたように見詰める
そして、千石はなぜか少し笑いながら、そんな俺を見詰めた
その美しい瞳に映るのは、緑に染まった俺の姿―…
《美しい草原に居るかのよう》
(濃くもなく、明るくもない鮮やかな緑色。お前のその瞳…俺は嫌いじゃないぜ?)
End
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