Lie and Love

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『華威、どんな時も自分の気持ちを大切にしなさいね?辛い時に無理やり笑っちゃダメ。
 でも嬉しい時は―…』

ずっとずっと昔、ボスが私の手を優しく握りながら言ってくれた言葉が次々に浮かんでくる。
そう……嬉しい時は心から思いっきり笑いなさい、と…。そして―…

『虚しくなったら私達ファミリーを頼って?ちゃんと全部受け止めるから。…我慢しないで泣くの、分かった?』



Lie and Love_"無"の口付けを



真っ暗…そう…とても深い闇。原因は私の瞼が上がってくれないから。
瞳を開けたくても、意識がどんどん堕ちていく気がした。

あれ?何がどうなったんだっけ…、私は寝ているの?

今までのは長い長い、悪い悪い夢だったのかな?…だと良い。
じゃあ瞳を開けば…皆居るの?ボスやファミリーの皆…私の大切なもの―…



―――…
―…



見慣れない天井、知らない匂い。ここは…何処?
でも次の瞬間私は悟る、此処は違う…私の居場所ではない。
そして思い出してしまったんだ。私のファミリーは……。

「残念だったな」

聞こえた声に違和感を覚える。だっていつもならファミリーの中で仲の良い子が「おはよう」って…
なのに見えたのは金髪が綺麗で、何でも見抜くような瞳を持つ男。

なんで…貴方なの?

どうしてそんな言葉を発すの?辛くなる。怖くなる…これ以上私を貶めないでよ。




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