Lie and Love

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物凄い勢いで私は階段を駆け下りる。
だんだん小さくなるボスの背中が見えたところで叫んだ

「ボス!?」
「…?…あら、華威…どうかしたの?」



Lie and Love_皹が入った幸せを抱き



立ち止まり、ゆっくりと振り返るボス。視線を混じらせてから私は残りの階段を降りた。

「…お出かけの際には何か一言申してください…お部屋に居ないから吃驚しましたよ」

多少息切れしながらボスの元へと歩み寄る、すると私の頭の上にボスの手が優しく置かれた。
反則だ…。この仕草をされると安心して…何も言えなくなる。
ボスは「ごめんなさいね」なんて微笑みながら言った。…反省はしていないようだけど。

「それより、今日は大事な任務でしょう?」
「…はい…、ですが…ボスの身に何かあったら…私…!」
「ふふ、本当に心配性な子…、大丈夫!もうお婆ちゃんボスだけど自分の身を守るくらいは出来るわ。
 貴方は任務頑張って」

信頼してるわ、なんて…言われると、嬉しさのみが心に染み渡り「はい!」と返事した。

またのせられた、と思いつつも私はボスを見送った。
そして―…大切な大切な任務へと出かけた…。



*



ボスが帰ってくるまで…任務を終わらせたいなぁ…なんて心の中でポツリと思っていた。
喜ぶ顔が見たい…それで次も頑張れるのだから。

だが、今回の任務は相当高度だという。
内容が内容なだけに…―


―最近、急に勢力が拡大し始めた一つのファミリーがある。
そのファミリー名は…ボンゴレ。

あまりにも急激な拡大な為、私はスパイとして今回の任務を貰った。


…危ない事な為に…ボスは最後まで反対したけど私が「行かして下さい!」と頭を下げたのだ。

少しでも、役に立ちたくて…
少しでも、ボスに笑って欲しくて…


私は今回この…命に関わる任務を選んだんだ。




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