きっと、

□きっと君は、
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「あんた、誰?」

耳の中で誠君の発した言葉が痛いくらいに響く。
だってだって・・・
今朝までいつも通り会話して、一緒に空を見よう、…って―…


約束、したのに。


「あ…っ、誠君…ふざけてる…だけだよ…ね?」
「あ?意味分かんねー。大体なんで俺の名前知ってんだよ」
「え…?矢乃誠…君……でしょ…?あたしだよ…蒼葉…―」
「知らねーっつってんだろ!!何なんだよお前!マジでうぜーし!」


誠…く……ん?
ねぇあたしどうしたらいいの?

だって…誠君の目があたしを完全に軽蔑してて…本気であたしを…―否定している。

この人は…誠君じゃないよね…?


「…ごめん……なさ…い…」

冷たくあたしを睨むその人が怖くなってあたしは思わず逃げてしまった。


発作とか、息切れとか…もうどうでもよくて…逃げたかった。離れたかった。

怖い…あの人は誠君なんかじゃないよ…。


あたしの知ってる誠君は…―

知ってる誠君は…?



あたしは…誠君の何を知ってるというの―…?





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