きっと、
□きっと君は、
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「"絶対"なんて存在しない、だから"きっと"と言う言葉が存在しるのではないでしょうか?」
「…そう、か…」
誠君が帰った日の夜。
あたしはベッドに入ることなく椅子に座って外を見ていた。
窓は開けて、ちょっと涼しい風が部屋に入るようにした。
ひんやりとする風が、優しく頬を撫でていた。
―絶対なんてない、だから"きっと"…か。
誠君はすごいなぁ、想像もつかなかった答えを返してくれた。
「…………き……、っと…」
ボソリと呟く。
「…きっと」
何度も何度も、その言葉を呟く。
瞳を閉じながらソレを呟くと…浮かんできた。
誠君………
なんか、いつも誠君のこと考えてる気がするなぁ…。
すきなの?…嫌いではないよ…。絶対…否"きっと"。
むしろ大好き、――…でも恋愛的な感情なの?友情?…どっちだろう。
誠君はいつまでも待ってくれる、て言ってたけど…申し訳ないよ。
返事を返さなくて…嫌われでもしたら―…
辛、い。
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