きっと、

□きっと君を、
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「ツナ!」
「わ、」

土曜日、ツナはあたしの所に来てくれた。
熱で会えなくて寂しかったからツナが病室のドアを開けるとすぐに飛びついた
ちょっと赤面してツナが微笑んでくれた。
今日は京子ちゃん居ないのね、

「熱あったんだって?」
「治った治ったっ!もう元気だって、皆優しかったから」

そう、皆…
看護婦さんもずっと看病してくれたし、誠君の熱冷ましのおかげで楽になったし、
先生も時間が空くと様子を見に来てくれた。

あたし、体弱いから…心配かけちゃった

「…矢乃君、と仲良いね」
「え………あ、ヤキモチ?」
「なっ…!」

ぼっと効果音が付くくらい赤くなるツナ、ヤキモチ妬くなんてツナ可愛いな
なんていったら「男に言う事じゃない!」てさらに赤くなるんだろうな。

「…ちょっと妬いたかな」

ボソリ、と呟いたツナ。その言葉をあたしは聞き逃さなかった。
思わず赤くなってしまった、二人で見つめ合って、笑った

「ばーか!」
「あはは、…嬉しい?」
「えー………う、ん」

あたしったら悪い。

「でも誠君は本当に友達だから、…大切な友達」
「俺は?」

ツナが自分を指差して聞いてくる。あ可愛い。

「…大好きな人」

ぎゅって、抱きしめてくれた。
どうしよう…あたし絶対真っ赤な顔してるって…
顔を上げれずに目を瞑ったままツナの背中にそっと手をまわした。
驚いたのかツナが微かに動いた。

「……ツナ、好き…」

思ったことをそのまま言った。ちょっと恥ずかしいな…

「…俺も」

あたしにしか聞こえないくらいの声で小さく呟くツナ。
ドキ、と胸が強く打って。

幸せって思った



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