きっと、
□きっと君は、
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瞳から零れる涙は止まることがなかった。
「骸君…」
眩暈がしそう。
それでも手を伸ばして眠っている骸君の手を握った。
ぎゅっと握ったら、握り返してくれそうな気さえもしたのにそれは叶わなかった。
「むくろ君、…」
震える手だったけれど、かすかに骸君の手から体温を感じて、嗚呼…生きてるんだって感じられた。
「生きてる…っよ…よかったよぉ…」
「…蒼葉…」
あたしは泣きじゃくりながらも、笑いを浮かべた。
ねぇ骸君、生きていてくれるだけであたしは良いんだよ。
欲を言うとね、幸せに笑っていて欲しいの。
あたしと会う前の骸君が、とても辛い思いをしたなら…これから幸せになれる様に私が一杯お祈りするから。
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