book11-2

□ケンカップルの日常
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相手を褒める代わりに憎まれ口を言う。
優しく触れるんじゃなくて拳で殴りあう。
素直になりたいのになれなくて
求めたいのに拒んで
負けたくないから涙なんて呑みこんだ…つもり。

好きなのに付き合ってるのに。
目を合わせれば、話せば
心にもない事を言って傷つけて苦しめて。
自己嫌悪。

だけどそれが愛おしくて。
自分たちの中では
嫌いは好きで、馬鹿は可愛い。
限度ってものがあるけどな。

まぁ。そんな日々。
(これで付き合ってんだから不思議だよな…)
自分の膝に頭をのせてすやすやと寝息をたてる桃色の髪にむかって呟いた。
先程まで喧嘩してこいつが泣いて…
勿論、原因が分かって落ち着いたところだ。
まぁそれまで神経使ってたから疲れるよな。
原因なんていつも俺で
勘違いするのはこいつで
いや、お互いにかな?
大体は、こいつの兄貴の事。
仲が良いなんて今さらだって分かってるけど俺よりいる時間が長かったり話してることがあったり
酷い時には別れるって言って一週間ぐらい口、聞かなくて…最終的には仲直りしたけどな。

「んぅ…はるや…?」
「起きたかー?ったく早く頭どかせよ足しびれるって」
「おーわりぃ」
あーと小さく呟いて頭をがしがしと掻いたあとに俺の方に顔を向けて頬に軽くキスをした。
勿論ビックリしたけどな。

「なんだよ!」
「なんでもね〜」

会えば喧嘩して
その癖そばにいないと不安になって
嫉妬して勘違いして。
それでも好きで好きで

そんな日々。




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おひさまのうた』様に参加させていただきました。
ケンカップル萌えです!
題通りになってるか不思議な文になってしまいました。
参加させていただきありがとうございました。



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