book11


□雷鳴が鳴り響いていた
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雨音が酷かった夜にチャイム音が鳴り響いた。
誰かと思って玄関に向かい扉を開ければ…

傘も差さない状態でアツヤが立っていた。


何があったんだ?と聞くよりも先に腕を引っ張って家へと入れる。
リビングにあったタオルで髪や服を拭いて、冷えないように
風呂へ入るように施すも動く気配は無く…。
只々…瞳からは涙が流れて、掴んだ指は微かに震えていた。

こんな表情を見たこと無いから…正直、どうして良いか分からなくて
うろたえてる所にタイミング悪くヒロトと風介が部屋から出てきて
状況を見て…何やってるんだと。
お前等には関係ないと言うもそれを無視してアツヤの元へと
足を運んでいた。
頬を撫でたり声をかけたりとしているもののやっぱり反応は無くて。
と…言うかそんな事されたら俺が気に食わない。
とりあえず…君の部屋で休ませて見たら?…なんて
今そうしようとした所だ!と少しイラつきながら返せば
二人に苦笑された。
後は僕たちがやっておくから。とか言ってタオルを被ったままの
アツヤをぽんっと渡すように…。
二人に軽く礼を言って部屋へと向かった…。



指も身体も震えていて



涙は流したままで…



外には雨と





雷鳴が鳴り響いていた。





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思いつきで…。
続きがあるかどうかは…気分次第でvv




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