book11


□新着メール1件
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昨日。
何にもなしにメールを送ってみた。
特に用は無かったのだけど。何となく。
それから一向に返信は無い。
送らない方がよかったか??
それとも見てない?無視…?
内容が悪かった?

思いつく限りを考えても、もしかしたら全部当てはまってたりして
なんて、考えが回って軽く自己嫌悪。
正直な所…何となくでも用が無かったわけでもない
只単に声が聞きたかった。
それが最大の理由で。
なんて女々しいんだろうと思う。

寝転びながら何度目だと思い携帯を開いた。
其処にはやっぱり、何も無くて。
少し…ほんの少し…胸が締め付けられた気がした。

(あんなの送るんじゃなかった…)

そう思っても既に遅い。
文章を何気に書いてボタンひとつで相手にそれが届く。
その行為は簡単な様で、大事なことを伝えたい時には
実は簡単じゃない。
こんなにも勇気がいるんだ。

もういいや。と思って携帯を閉じて傍にあった
クッションの傍らに投げつけて
キッチンへ向かう。
確か昨日買ったジュースが入ってた気がする。
兄貴が飲んでないならある。とかそんな事思いながら。
他に何かあったっけ?
ガサガサと棚やら戸棚を漁り色々とお菓子を出し始める。
一人で食べるには多いけど。
まぁ。少しつまむ程度だから種類は少なめに…。

(あ。……明日。出掛けようかな…メール来ないけど…)


適度に集めてリビングへと戻るとチカチカと光っているのは
携帯のライト。
慌てて持っていたものをテーブルへと置いて携帯を手に取り
開くと…



新着メール 1件
不在着信 1件




(あ。サイレントにしてた…)




多分きっと送り主はアイツでありますように。




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きっと多分その内バーン編も書きたいです!



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